Vol.12:パンダ
容姿にうるさいパンダがいました。
彼は自分の毛の色の割合が気に入りません。
「もう少し黒が多ければ、オレはもっと完璧なはずなんだ」
彼はそんな風にいつもぼやいています。
黒い毛を増やそうと、彼なりに頑張ってはみたのです。
絵の具で塗ってみたり、日焼けをしようとしてみたり、白い毛を抜いてみたり・・・。
でも、どれもしっくりいきません(最後のなんて、肌色の割合が増えて、絵的に大分ひどいことになりました)。
そんなパンダが恋をしました。
彼女も彼のことがまんざらでもないようで、
一緒にいる時間が増えていきます。
そのうちにお互いをとても好きになった2匹は、
傍らで寄り添って日々を過ごすようになりました。
ところで、パンダはまったく気づいていませんが、
2匹が寄り添っている姿は、白と黒の割合が、
彼の言う「完璧」になっているのでした。 |