Vol.13:冷凍庫
彼女の部屋の奥には大きな冷凍庫がある。
中身は男である。
彼女のメガネにかなった、容姿、ステイタスともにとびきりの男達が
気をつけの姿勢をした状態で、多数、保存されている。
仕事に疲れた時や、女友達とのベタベタに嫌気がさすと、
彼女は冷凍庫の扉を開けていた。
今夜も1人解凍しようと男に手を伸ばしかける。
しかし、ため息と共にすぐ扉を閉めてしまう。
バタンと音をたてて閉まった扉には、
黒のマジックで太く書かれた「面倒くさい」の文字が見える。
面倒くさい
いつから男が面倒くさくなったのか、彼女には思い出せない。
男達は、変わらず、気をつけのままで凍っている。
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